勉強好きな子どもに育てるための3つの重要ポイントと実践法

IMG 1683

東京都府中市府中市立府中第二小学校となりの教育複合施設Clover Hillでは子どもたちが未来に向かって成長できるような環境を提供することを使命としています。多くの家庭で「うちの子は勉強が嫌い」と悩んでいるのではないでしょうか。実は、子どもが勉強を嫌がる理由はさまざまです。今回は、子どもが勉強好きになるための育て方と、その重要なポイントを解説します。

多くの子どもが「勉強嫌い」な理由

子どもが勉強をしないことで悩んでいる家庭は多いです。調査によると、子どもたちが「勉強が嫌い」と答える割合は学年ごとに異なり、特に中学生や高校生に多い傾向があります。

勉強が嫌いな学年別割合

  • 小学1年生:21.2%
  • 小学6年生:31.3%
  • 中学1年生:45.5%

さらに、中学2年生と3年生では50%以上、高校1年生と高校2年生では60%以上という結果もあります。多くの子どもが勉強を嫌がる理由には以下のようなものがあります。

1. 勉強が難しくてついていけない

子どもにとって、新しいことを学ぶことや問題を解く楽しさは大きな喜びです。小学校では、比較的簡単な内容が多いため、子どもたちは学ぶことの楽しさを感じやすいです。しかし、中学校に進学すると、学問のレベルが急に上がるため、多くの子どもが「難しい」と感じるようになります。特に、算数から数学への移行は大きな壁となることがあります。このように感じると、子どもは勉強を楽しむことができず、次第に勉強嫌いになってしまいます。

さらに、テストの成績が悪く、親や先生から叱られることも勉強嫌いの一因です。成績が悪化すると自信を失い、勉強を避けるようになるのです。

2. 勉強の必要性を感じない

子どもが勉強をする必要性や興味を感じないことも大きな理由です。「なぜ勉強しなければならないのか?」「学校で学んだことは何の役に立つのか?」といった疑問が解消されないと、勉強に取り組む意欲が湧きません。

そのため、子どもが勉強の意義を理解できるよう、将来的な進学や就職に役立つことを丁寧に伝えていくことが重要です。ただし、勉強についていけないからと諦めてしまう子どもも多いため、まずは子どもが何に悩んでいるのかを聞いてみることも大切です。

3. 勉強を強要される

勉強を強制されることで、子どもは逆に勉強が嫌いになってしまうことがあります。大人でも、強要されて行うことは楽しいとは感じません。例えば、子どもが自分から勉強しようと思っていたときに、親が先に「勉強しなさい」と言ってしまうと、やる気をなくすこともあります。勉強を強要するのではなく、子どもが自ら勉強したくなるような環境を整えることが重要です。

勉強好きな子どもに共通する特徴

勉強が好きな子どもには、いくつかの共通点があります。ここでは、その中から2つの特徴を紹介します。

1. 勉強する環境が整っている

勉強好きな子どもには、整った勉強環境があります。集中できる場所があり、一定の時間、勉強に取り組める環境が整っていることが重要です。ただし、専用の勉強部屋や高価な勉強机が必要というわけではありません。リビングで勉強している子どもも多いです。この場合、親の目があるため、勉強に集中しやすいというメリットもあります。

また、子どもが知らないことをすぐに調べられるように図鑑や辞書を用意したり、親も本を読んだり勉強をしたりしている環境は、子どもが自然に勉強に興味を持つきっかけとなります。

2. よい人間関係ができている

人間関係も子どもに大きな影響を与えます。友達に負けたくないという気持ちや、塾で一緒に頑張る仲間がいることは、勉強を楽しいと思えるきっかけになることが多いです。また、塾や学校の先生が優しく教えてくれることで、勉強が好きになる要因となります。逆に、教師との関係が悪いと、勉強自体が嫌いになることもあるので、注意が必要です。

子どもが勉強好きになる育て方

それでは、具体的に子どもを勉強好きに育てるためのポイントを見ていきましょう。

1. 小さな進歩でもほめてあげる

子どもが勉強を頑張った際には、小さな進歩でも積極的にほめてあげましょう。親にほめられることは、子どもにとって非常に嬉しいことであり、次回も頑張ろうと思うきっかけになります。成績やテストの点数が上がったことをほめるのはもちろん、以前はできなかった問題が解けるようになったことや、集中して勉強できるようになった過程をほめることも重要です。子どもの変化に気づき、小さな成功を見逃さずに声をかけることが大切です。

2. 絶対に強制しない

子どもに勉強を強制することは避けましょう。親の期待から無理に勉強をさせると、逆に勉強嫌いになる可能性があります。子どもにはもともと成長したい、知識を得たいという欲求があるため、自然と学ぶことが好きです。乳幼児期に言葉を覚えたり、立ち上がったりする姿を思い出すと、子どもも本来は学ぶことを楽しむ生き物です。しかし、親や教師が無理に勉強を強いることで、子どもはその行為自体を嫌悪するようになります。親は子どもの学ぶ意欲を信じることが重要です。

3. ご褒美を用意する

勉強を頑張ったご褒美を用意するのも効果的です。ただし、大きなご褒美を用意する必要はありません。例えば、1時間集中して勉強したら一緒にゲームをする、10問解いたらおやつを食べるといった小さなご褒美でも良いでしょう。子どもが頑張れる小さな課題を設定し、勉強のきっかけを作ってあげることが大切です。

一方、勉強をしなかったことに対して罰を与えることは避けましょう。たとえば、「勉強しないとゲームは禁止」「成績が悪かったらお小遣いはなし」といった罰は逆効果です。こうした罰は子どもにとって「勉強=罰」というネガティブなイメージを残し、勉強嫌いを助長してしまいます。

4. 楽しむことを優先する

勉強は楽しいものであると実感させることが大切です。学校の授業や家庭での勉強が単調になってしまうと、子どもはすぐに飽きてしまいます。ゲームやアプリを使って楽しく学ぶ方法や、読書を通じて楽しむ方法を見つけてあげましょう。知識を得ることが楽しみだと感じることができれば、自然と勉強に対する興味が増します。保護者も一緒に学んだり、知識を共有したりすることで、子どもは「自分もやってみたい」と感じるようになります。

5. 親が手本を示す

親が本を読んだり、勉強したりしている姿を見せることも重要です。親が勉強していると、子どもも「自分も勉強しなければならない」と感じることが多いです。特に、子どもは親の影響を強く受けるため、親が楽しんでいる姿を見せることで、勉強の大切さを自然と理解することができるでしょう。例えば、親が自分の興味のある分野について調べたり、本を読んだりする姿を見せることで、子どもも「何かを学ぶことが楽しい」と感じるようになります。

6. 具体的な目標を立てる

「勉強ができるようになりたい」といった漠然とした目標ではなく、具体的な目標を立てることが重要です。たとえば、「今月中に算数の基礎をマスターする」「来月のテストで80点以上を取る」といった具合に、達成可能な具体的な目標を設定します。子どもがその目標を達成した際には、必ずほめてあげましょう。目標をクリアすることで自己肯定感が高まり、次の目標にも取り組む意欲が生まれます。

まとめ

子どもが勉強好きになるためには、環境やサポートが不可欠です。勉強が好きになるための育て方を実践し、子どもが学ぶことの楽しさを実感できるようにサポートしていきましょう。自ら勉強を楽しむことで、子どもは自然と成長し、将来の可能性を広げていくことができます。勉強好きな子どもを育てるためには、まずは親自身が楽しむ姿を見せ、子どもが興味を持つきっかけを作っていくことが大切です。