わが子にも起き得る「小1の壁」の原因とは?
子育て世代が一度は耳にしたことがある「小1の壁」という言葉。
幼稚園・保育園から小学校入学を機に子どもの生活リズムや環境が変化することにより、親と子両方に起きる様々な問題を指しています。親にとっては、子どもの生活リズムや環境の変化は、仕事と子育ての両立にも影響を及ぼすことが少なくありません。
しかし、事前にその原因と対策について知っておけば、前もって対応策を考えることも可能です。
幼稚園・保育園から小学校に上がる時に感じる子どものストレスとは?
幼稚園・保育園から小学校に上がる過程では、子どもたちが新しい環境や期待に適応する際にさまざまなストレスが生じることがあります。以下に、幼稚園・保育園の時と小学校に上がった時に起きる子どものストレスの違いをいくつか挙げてみましょう。
1. 環境の変化
- 保育園・幼稚園: 比較的小規模の施設が多く、アットホームな雰囲気があります。保育士や担任の先生が直接関わり、個別のニーズに対応しやすい面があります。
- 小学校: 大規模な学校環境になり、複数のクラスや先生との関わりが増えます。特に4月になると一気に新しい友達や環境への適応が求められます。
2. 学びのスタイルの変化
- 保育園・幼稚園: 主に遊びを通じた学びが中心で、個々の進度やスタイルに柔軟に対応されることが一般的です。
- 小学校: 教科ごとの授業が中心になり、より形式的な学びが始まります。宿題やテストなどが増え、一定の進度に合わせる必要があります。
3. 社交関係の変化
- 保育園・幼稚園: 小規模なグループでの活動が多く、友達との関係が比較的密接です。
- 小学校: 大きなクラスで新しい友達と出会い、グループの中で自分の位置を見つけることが求められます。
4. 規律やルーチンの変化
- 保育園・幼稚園: 柔軟なルーチンや個々の子供に合わせたアプローチが一般的です。
- 小学校: 厳格な授業や校則に従う必要があり、規律を守ることが強調されます。
5. 自己主張力と独立心の要求
- 保育園・幼稚園: 保育士や先生のサポートを受けながら、自己表現や独立心を育む環境が提供されることが一般的です。
- 小学校: より自己主張力が求められ、宿題や学習において自分で進んで行動することが期待されます。
これらの要素により、小学校に上がる過程では子どもたちが新しい状況に対して適応するためのストレスが生じます。保護者や教育者は、子供たちがこの過渡期を円滑に乗り越えられるように注意深く見守り、サポートすることが必要となります。
「小1の壁」は親の就業環境にも影響を及ぼす!?
「小1の壁」と呼ばれる期間は、子どもが小学校1年生に進学する際に生じる学習や生活面での課題を指します。この期間において、親の就業状況にも変化が生じることがあります。
実際にどのような影響が考えられるのか見てみましょう。
- 子供へのサポートと時間配分:
- 親が小1の壁に対処するためには、子どもへのサポートが必要です。親が通常よりも子どもに時間を割く必要が生じ、そのために柔軟な労働時間や休暇の取得が必要になることがあります。
- 学校行事や面談への参加:
- 学校行事や保護者面談など、学校との連絡調整が求められます。親がこれらの行事に参加することができるように、柔軟な仕事スケジュールが必要になります。
- ストレスへの対応:
- 小1の壁によって親や子どもがストレスを感じる可能性があります。親が柔軟な就業条件を持つことで、ストレスに対応する余裕が生まれます。
- 子供の学習進捗への関与:
- 親が子どもの学習進捗を把握し、必要に応じてサポートすることが期待されます。柔軟な就業条件があれば、子どもの学習に対してより深く関わることが可能です。
- 職場の理解とサポート:
- 職場が親の家庭と教育への関与を理解し、サポートすることが望ましいです。例えば、リモートワークや柔軟な労働条件の提供があると、親が子どもの学習や生活面により深く関与しやすくなります。
親の就業状況の変化は個々の状況により異なりますが、柔軟な労働条件があれば、子供との関わりやサポートがしやすくなり、小1の壁に対処しやすくなるでしょう。
学童保育(学童・学童クラブ・アフタースクール)など、周囲の環境を上手く活用しましょう
上記で述べたように、子どもの環境の変化は、家庭環境へも大きく影響を及ぼします。
特に、小学校に上がる4月は、通学の場所や学習面、人間関係など一度に変わるため、親子共に負担が大きいことが考えられます。
子どもがスムーズに環境に順応できるために、新しく物事を始める時期をずらしたり、サポート体制を整えたりと徐々に環境に慣らしていけるよう、様々な対策を考える必要があります。
子どもの放課後の時間をサポートするために、習い事を始めたり、ベビーシッターや学校にある公設の学童保育(学童・学童クラブ・アフタースクール)を利用される方もいらっしゃいますが、民間の学童保育(学童・学童クラブ・アフタースクール)施設は、上記の問題点をカバーできるシステムを多く持っているところが利点になります。夜遅くまで預かってくれるところや送迎サービスがある施設もあります。
ただし、毎日通わせるとなると費用面の負担が心配という場合もありますので、ご家庭の状況に合わせて併用することをお勧めします。
小学校1年生が直面する「小1の壁」を乗り越えるために。民間学童保育(学童・学童クラブ・アフタースクール)所ができるサポートとは?
- 学習のサポート: 民間学童クラブでは、学習のサポートが行っている施設が多いです。低学年の子どもには、宿題や学習計画の策定、理解が難しい点の説明など、学習に関するサポートが重要です。保護者が仕事で時間が取れない場合でも、民間の学童クラブで学習フォローを継続的に行うことができます。
- プログラムを通した社交スキルの向上: 学童クラブは、友達との関わりが豊富な場でもあります。学年や学校を超えた友だちとの遊びや集団活動(プログラム)を通じて、社交スキルやコミュニケーション能力を向上させます。
- 規律とルーチンの習得: 学童クラブでは、遊びだけでなく、学校と同様に規律とルーチンが求められます。学校外でも子供たちに規則を守る習慣を身につけさせ、精神的にも安定感を身につきます。
- 自己表現の機会の提供: 子供たちは自分の考えや感情を表現できる機会を設けることが重要です。さまざまなアクティビティやアートなどを通して、自己表現の場を大切にしている施設が多いです。
- 個別サポート: 子どもたちが抱える個々の課題に焦点を当て、個別のサポートを提供している施設が多いです。例えば、特定の科目が難しい場合や、友達関係で悩んでいる場合などに対応できます。
- 家庭との連携:ご家庭と連携し、子どもたちの学校生活や成長について情報を共有し、保護者へのサポートや相談機会を提供している施設が多いです。
特に小学生低学年のうちは、保護者だけでなく、周囲のきめ細やかなサポートが必要になります。
地域のさまざまなサービスや施設を活用し、子どもが健やかに成長できる環境を整えていくことが大切です。