宿題の丸つけを子どもに任せると成績が上がる?親のサポート方法も紹介
「親が丸つけするのはおかしい?」宿題の答え合わせは誰がするべきかについて考える
「宿題の丸つけは誰がするべきか?」この疑問については、さまざまな意見が飛び交っています。特に小学校低学年のお子さんを持つ保護者の方からは、「親が丸つけをするのはおかしいでしょうか?」といった質問をいただくことが多いのも事実です。そこで今回は、丸つけの役割や、理想的な答え合わせのスタイルについて解説していきます。
一般的に、答え合わせをする役割については、以下のような意見が多く見られます。
- 親が丸つけをするべき
- 先生が丸つけをするべき
- 本人が丸つけをするべき
さらに、学年によっても「誰が丸つけをするか」という意見が変わる傾向があります。例えば、小学校低学年では親がサポートするべきだと考える方が多い一方で、中学生や高校生になると、本人がすべてを担当すべきだという意見も増えます。
とはいえ、長年にわたり子どもたちに勉強を教えてきた経験から言えるのは、やはり**最も理想的な結論は「問題を解いた本人が答え合わせをするのが大切」**だということです。もちろん、丸つけがまだうまくできないうちは、親や先生がサポートをする必要がありますが、最終的には子ども自身が正確に丸つけを行えるようになることが理想です。
それでは、なぜこの「本人が丸つけをする」スタイルが理想的なのか、また親がサポートする場合のポイントについて詳しく見ていきましょう。
本人が丸つけをするのが大切な理由
まず、なぜ答え合わせを本人が行うべきなのかについて考えてみましょう。その最大の理由は、「自分1人で効果的な勉強を進められる力を身につけること」が、学力を向上させるために非常に重要なポイントだからです。では、もし本人が丸つけをせず、他者に頼る形で答え合わせが行われた場合、どのような問題が生じるでしょうか。
自分で丸つけを行わないと、以下の問題が起こり得ます:
- 学習のフィードバックが得られない
他者が丸つけをする場合、本人が問題を解きっぱなしにする状態が続くことがあります。この状態だと、正解や不正解を自ら確認する機会が減り、「何を理解し、何を間違っているのか」が不明確なままになりがちです。結果として、効果的な学習が行われず、間違った知識が定着してしまうことも考えられます。 - 学力向上の機会を失う
学力が伸びるためには、「わからない部分を理解する」「間違った知識を正しいものに修正する」というプロセスが欠かせません。これは、問題を解くだけでなく、自分自身で答え合わせをすることで初めて可能になる学習プロセスです。答え合わせを他者に任せると、こうした成長の機会を逃してしまう可能性が高くなります。 - 勉強習慣が身につきにくくなる
自分で丸つけを行わないと、勉強そのものが「与えられるもの」と感じられ、主体的な学習習慣が身につきにくくなります。自らが取り組んだ成果を自分で確認する習慣が、学習意欲を育むための土台となるのです。
このような理由から、できるだけ早い段階で「自分で丸つけをする」習慣を身につけさせることが、学力向上において非常に大切だと言えます。
親が丸つけを手伝うべき期間とその理由
とはいえ、特に小学校低学年のうちは、子どもが自分で正確な丸つけをするのは難しい場合もあります。そのため、学年に応じて親が丸つけを手伝うべき時期や方法についても考えておく必要があります。ここでのポイントは、自立を目指しつつ、成長に応じたサポートを行うという点です。
親が丸つけを手伝うのはおおむね「小学校4年生~5年生まで」が目安とされていますが、これはあくまで参考です。お子さんの性格や理解度に応じて柔軟に対応してあげることが大切です。
以下は、6年生までに1人で丸つけができるようになるためのステップです:
- 小学校1~3年生:親が丸つけを担当し、一緒に学ぶ姿勢を育む
最初のステップとして、1年生から3年生の間は親が丸つけを担当しつつ、子どもと一緒に答え合わせをするのが理想です。こうすることで、子どもは「間違いがあれば修正すること」や「わからないことは解説や教科書で調べること」を学びます。この段階では、勉強に取り組むことを褒めつつ、間違いを優しく教え直すことで学ぶ姿勢を自然と身につけることが大切です。 - 小学校4~5年生:親が見守りながら、子どもが主体的に丸つけを行う
小学校4年生から5年生では、親が答えを預かりながら、子どもが主体的に丸つけを行えるようサポートしましょう。まだ子どもだけに完全に任せるには難しい部分もありますが、少しずつ自分で確認する力を育む段階です。間違った場合には、解説を自ら読んで理解する姿勢を促し、正確に理解できていない箇所をフォローします。 - 小学校6年生:子どもが1人で丸つけし、自己チェックを習慣に
小学校6年生では、いよいよ親からのサポートを減らし、子どもが自ら答え合わせを行い、間違いを見直す力を養う段階です。親は子どもが正しく丸つけできているかを確認するだけで、基本的には子どもが主体的に行うようにサポートしましょう。このように自己管理できるようになると、中学校進学後もスムーズに学習習慣が身についていきます。
もちろん、各家庭によってサポートのタイミングや方法は異なるでしょうが、上記のステップを参考に、少しずつ「自立して学ぶ力」を身につけさせることが目標となります。
親が丸つけに関わるメリット
親が丸つけに関わることには、多くのメリットもあります。以下の2点が特に重要なメリットです。
- 子どもの理解度を知ることができる
一緒に丸つけをすることで、どの問題が正確に解けているのか、どこでつまずいているのかがわかります。こうして理解度を把握することは、今後の学習計画を立てるうえで非常に役立ちます。 - 学習習慣を身につけやすくなる
親子で丸つけを行う時間を確保することは、子どもが勉強するための「リズム」を整えるのにも効果的です。丸つけを待っていることで「次は答え合わせをする」という流れが定着し、自然と勉強習慣が身についていきます。
ただし、親が丸つけに関わる場合は、結果ばかりを重視するのではなく、学習過程そのものに関心を持ち、褒めながら指導することを意識しましょう。
自立した学習者を目指す:答え合わせ習慣の最終目標
最終的に目指すのは、子どもが「自分で解いた問題を自分で答え合わせし、間違いがあれば修正する」という習慣を自然に身につけることです。このスキルが身につけば、子どもは勉強に対して「やらされる」ものではなく、「自分がやるべきもの」として主体的に取り組むようになります。
また、こうした習慣が身につくと、他の教科にも応用が効くようになります。例えば、英語や社会の勉強でも自分で振り返りをする習慣がつき、理解度がさらに深まります。
まとめ
東京都府中市府中市立府中第二小学校隣の教育複合施設CloverHillでは、学童保育や各種レッスンを通じて、学習過程をしっかりとサポートしながら、お子さまが「自分で丸つけを行い、間違いをリスキリングする習慣」を身につけることを重視した指導を行っています。CloverHillのスタッフは、お子さま一人ひとりの成長ペースに合わせて学習をサポートし、答え合わせの段階で理解度を把握し、リスキリングの重要性を伝えることで、主体的な学びの姿勢を育むことを目指しています。こうした指導により、CloverHillではお子さまが自ら学習のプロセスを振り返り、正しく理解できる力を身につける環境を整えています。